平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
53/58

57クラウン製パン株式会社応できているのか、また、設備の老朽化や衛生面は大丈夫かと感じさせる面も散見された。中小機構との出会い 当社への支援は、平成26年5月に社長の子息である松岡常務取締役から1枚の窓口相談申込書をいただいたことに始まる。首都圏でのパン製造業者における修行から当社へ呼び寄せられて会社に入り1年半経ったばかりの(将来経営のバトンタッチを予定されている)同常務からの相談は、“遅れている業務IT化を進め効率的事業推進を図りたい”とのことであった。そこで、訪問の上、詳しい話を伺ってみたところ、同常務からは、製造管理、受発注管理、在庫管理や勤怠給与処理等のIT化を進めたいとのことであった。プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 その際のヒアリングで、少子化が進み学校給食の先細りが予想される中、当社が明確な将来ビジョンを有していないことが非常に気になった。そこで、中期的な経営の方向性や事業戦略、経営計画がはっきりしないまま闇雲に業務のITシステム化を図ることは、将来の手戻り・手直しを招くことになりかねず、非効果的・非効率的である旨を説明し、会社が効果的に課題解決を図るのであれば、顕在化した課題である情報システム化の前にまず事業戦略・中期経営計画の立案を行うべきであろうと薦めた。 そして、社長・常務ら経営幹部と議論・検討した結果、中小機構の専門家継続派遣事業を活用して、(当社が目論む直営店の新規出店による販売拡大を含む)事業戦略・経営計画の立案・再構築を行うこととし、九州本部にて派遣支援の準備に取りかかることにした。プロジェクト推進体制 松岡社長の常務を育てたいとする意向を汲み、松岡常務をリーダーとし、製造責任者および給食、市販・菓子パン、洋菓子、総務の各責任者を中心とする総員8名のプロジェクトチームを組成することとした。 中小機構側は、事業戦略策定や経営計画立案に長けた中小企業診断士を充てることとし、半年間にわたり2回/月程度の支援を行う計画を作成した。なお、松岡社長には敢えてチームには参加しないようにしていただき、代わりに活動状況をメンバーから都度々々説明・報告する形を採ることとした。支援内容と支援成果<専門家継続派遣事業>(平成26年9月〜平成27年3月)「事業戦略・中期経営計画立案支援」 支援は、【販売拡大策の検討を含む事業戦略策定・中期経営計画立案】に関するテーマとし、概ね以下の内容により実施した。①経営・事業の現状把握 ・経営理念やビジョンの整理 ・売上・利益の推移[商品別、顧客別分析] ・経営資源の整理 ・現状把握からの課題の整理②内外環境の分析[SWOT分析] ・内部環境分析による“強み”“弱み”抽出 ・外部環境分析による“機会”“脅威”抽出③経営目標の設定と事業戦略の検討 ・中期経営目標の設定 ・事業展開の方向付けと全体戦略デザイン ・新規出店計画(直営店、ミニヨン) ・事業の関連性・シナジーの整理④事業戦略の具体的テーマ展開支援メニューH24H25H26H27H28支援内容(支援テーマ等)専門家継続派遣事業①事業戦略・中期経営計画策定支援経営実務支援事業衛生(品質)管理の仕組み作り支援専門家継続派遣事業②人事システム構築支援(支援中)030609012015018002004006008001,0001,200H23/3H24/3H25/3H26/3H27/3売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円売上高と経常利益

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 53

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です