平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
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41株式会社名古屋精密金型拠点に分散しているため、各拠点の生産予定や現場の負荷状況がリアルタイムに把握できず、生産の稼働率を高めることができない・・という内容であった。ちょうど、現行の情報システムのリース契約が切れる時期であるため、これを機会ととらえ、統合型の新たな情報システムにリプレースすることで、この課題を一挙に解決できないかと考えていたところであった。プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 当社は、新情報システムの導入によって、多くの課題が一挙に解決できるのではないかという期待を持っていた。 しかし、統括プロジェクトマネージャーが企業訪問して経営幹部にヒアリングを行い、現場の状況を確認したところ、新情報システムの導入前に解決すべき課題が多くあることが分かった。そのため、それらの課題を解決した上で新しい情報システムを導入しなければ、「(新しい情報システムは)画餅になってしまう」との危惧を持つようになった。 そして、当社と事前打ち合わせを通じて各種問題を整理した結果、次のような課題に集約されることがわかった。1.収益改善のための課題①顧客と営業、設計部門各間のコミュニケーション不足等により、仕様の間違いや手戻り等が発生して赤字受注になることが多く、収益性を著しく悪化させている。この改善が必要である。(当社が受注する金型は、「自動車ヘッドライトレンズ」のように意匠性が高く、構造が複雑で高精度なものが多いため、顧客と綿密な打合せを行った上で設計することが必要である。)②部品表の標準化が徹底されていないため、記載漏れや種類・サイズ・数量等の間違いが発生しやすく、生産の混乱や稼働率の低下を招くことが多いため、改善が必要である。2.現行情報システム上の課題①拠点(工場)や工程毎の負荷状況を迅速に把握することが難しく、拠点間で繁閑のバラツキが大きい。②作業データが正確に集計できていないため、現場改善のヒントを得ることが難しい。③標準工数に基づいた見積ができておらず、案件によっては、赤字受注に陥る。④現在の情報システムは、つぎはぎだらけののため、一貫した情報管理が困難である。⑤現行情報システムは、運用開始から十数年を経過し、データベース性能が著しく低下し、レスポンスが悪く、日々の運用に支障をきたしている。プロジェクト推進体制 次のような「全社プロジェクト体制」で取り組むことになった。1.収益性改善プロジェクト(専門家継続派遣事業)①プロジェクトリーダーには、実務に詳しく、かつ、ライン部門を大局から俯瞰できる人材を充てる。②メンバーは、設計担当者を中心に、前後部門の営業や製造の若手、中堅実務担当を中心とするメンバー構成とする。2.新情報システム導入プロジェクト(戦略的CIO育成支援事業)①「収益性改善プロジェクト」で活躍した人材を引き続き当該プロジェクトのリーダーとする。②現行の情報システムを熟知している人材を、事務局兼サブリーダーとする。③メンバーには、実務に精通している若手や中堅社員を対象として、全社員から選抜する。支援内容と支援成果<専門家継続派遣事業>(平成23年6月〜平成24年2月)1.プロジェクトの目標支援メニューH23H24H25H26H27支援内容(支援テーマ等)専門家継続派遣事業低コスト体質の確立戦略的CIO育成支援事業基幹系情報システムの構築-50-10307011015004008001,2001,6002,000H23/4H24/4H25/4H26/4H27/4売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円単位:百万円単位:百万円売上高と経常利益

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