平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
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33株式会社モーニングデザインが得意で社名や商品のデザインは社長の案である。又、絵画の趣味もあり各店舗に掲示している。 これまでは社長の個性的な経営で業績は順調であった。しかし、売上規模が大きくなるとともに、生産環境や消費者ニーズの変化があり、又、事業承継を検討する時期に差し掛かっていたこともあり、社長はワンマン的な経営スタイルで良いのか、「会社らしい会社に」「組織経営・計画経営」へ、脱皮する必要はないのか疑問を持ち始めていた。中小機構との出会い 東北本部への経理部長から中小機構の経営支援事業について知りたいと言う一本の電話が出会いの始まりである。早速、東北本部の窓口に来訪いただき、相談の経緯や経営課題等についてヒアリングした。相談者は取締役と経理部長の二人で、職員と統括プロジェクトマネージャーで応対した。現状の経営スタイルからの変化を求めて、経営支援を行っている機関を探していたが、最も中小機構の支援事業が当社には相応しいと判断したとのことだった。 具体的な相談内容は1.中小機構の支援事業の内容の確認(支援事業の説明実施)と2.当社の経営課題に対する経営支援の要請であり、【会社の現状】①事業計画策定したことが無い、②決算内容は公表されていない、③業績は概ね順調である、④然し、将来展望が見えない、⑤事業承継を考える時期であるが、意思表示されていない等々の説明があった。社長の考え方は不透明であるが、「事業承継も含めて現状を打破し、生残りの為に経営改革して「会社らしい会社に」したいので、是非経営支援をお願いしたい」と言う相談であった。 相談内容を勘案した結果、ハンズオン支援事業による支援が妥当と判断し、本日の相談内容を社長報告し「了解」ならば、会社訪問の上、社長に直接話をお聞きしたいと企業訪問を提案した。 その後、社長の意思確認が出来、事前調査、予備調査、マッチングを経て専門家継続派遣事業による支援となった。プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 窓口相談から予備調査まで社長や監査役、幹部社員とヒアリングを重ね、又、直近3期分の決算書による財務分析を実施し、以下の経営課題を浮彫にした。1.計画経営はしていない・・・①社長のワンマン経営。②ビジョンや事業計画はない。計画は社長の頭の中。経営理念等は従業員への浸透がない ③月次実績報告はしていない。情報共有の仕組みがない(PDCAの考え自体がない)2.社長と取締役、管理職との意思疎通が不足している。組織的な経営に遅れがある3.業績は概ね良好であるが増収減益の傾向になって来ている・・・①生産性向上活動が必要。②生産工場のスペースが手狭になって来ている。4.事業承継を考える時期に来ているが、全ては社長の胸の内である。  会社訪問調査を通じて、東北本部の窓口へ来訪時に相談者が言っていた“「会社らしい会社に」したい、「風通しの良い会社に」したい”と言う考えは、社長も同じ認識であることが確認でき、社長と社長夫人の監査役(現副社長)から支援に対する期待と意気込みがヒシヒシと伝わって来た。 そこで、プロジェクトマネージャーの視点として、 ①経営革新が必要で、将来構想を明確にする ②その為には中短期事業計画策定と実行が必要であり、PDCAを徹底回転させる ③増産対応や生産効率追求及び品質の安定化が必要で、現生産工場キャパ確認と能力増強対応を検討する時期である ④組織体制の充実及び事業承継の検討が不可欠である ⑤社長及び当社の「暗黙知」を「形式知」に顕在化「見える化」させ、継続的な経営基盤を築く必要がある、ということが支援課題であると判断した。支援メニューH24H25H26H27H28支援内容(支援テーマ等)専門家継続派遣事業①・中短期事業計画の策定、経営改善専門家継続派遣事業②・計画経営の成熟度向上と定着化専門家継続派遣事業③・新工場建設関連、QCDの充実・促進窓口相談事業・事業承継030609012003006009001,200H24/3H25/3H26/3H27/3H28/3(予測)売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円売上高と経常利益

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