平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
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21日笠工業株式会社 常日頃、外部との関わりを重視し、広いネットワークをもつ当社の経営幹部は、以前より知り合いであった中小機構の関係者に新市場開拓について相談した。“近畿圏での販路開拓をサポートする”という点で、近畿本部の販路開拓コーディネート事業が、特に当社の現状に即した支援だと感じ、近畿本部を訪れた。プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 販路開拓プロジェクトマネージャーは、当社の経営幹部と面談し、事業の概要や現状を確認。その結果、「提供している工場・設備のアメニティサービスは高い技術を必要とするプロフェッショナルなサービスかもしれないが、そのサービスの特徴が漠然として、新規の顧客にその良さを理解してもらうのは容易ではない」と感じた。すなわち、提供サービスが可視化できていない点に課題があった。 これまで当社は、顧客の設備を熟知し顧客との密接な摺合せを行うことで、最適で一貫したクリーニングサービスを実現していた。そのため、提供するサービスの多様な方法やそれを実現する技術やプロセスを可視化する必要性がなかったのである。つまり、新たな事業の顧客を開拓するための必要な準備ができていなかったのである。 そこで、当社の経営幹部は、販路開拓プロジェクトマネージャーとの面談により、まずは、新市場を開拓するための組織としての能力構築の必要性を実感し本格的に取り組むことを決断した。 まずは、「専門家継続派遣事業」による支援を活用し、6ヵ月(平成25年10月〜平成26年3月)にわたるプロジェクトの結果、新規事業展開の方向性を決定し、提供サービスの可視化、建造物・設備クリーニングの「ワンストップソリューション」という独自の商品を確立した。 次のステップとして、市場に出向き、マーケティング仮説の検証実施・新商品のテストマーケティングの実践の場として販路開拓コーディネート事業を活用することになった。 販路開拓コーディネート事業の活動を効果の高いものにするためには、建造物・設備クリーニングの「ワンストップソリューション」サービスを必要とする市場を設定(想定市場)しなくてはならない。また、想定市場の顧客が理解し興味を持つ、「日笠工業ならでは」と思うようなプレゼンテーションツールが不可欠である。そして、テストマーケティング活動では、当社独自の商品が最も価値があると評価を得られる顧客・市場の発見と、「ワンストップソリューション」さらに視野を広げれば「工場・設備のアメニティサービス」に求められるサービス品質の水準や具体的な新サービス内容を見出すことも課題として設定した。プロジェクト推進体制 当社にとって販路開拓コーディネート事業は自社のプロジェクトの成果を発揮する場である。当社は日笠社長を筆頭に専務取締役、担当役員、新規事業担当リーダー、そして7名の営業とまさに全社一丸の体制で取り組むことになった。 中小機構のメンバーは、販路開拓プロジェクトマネージャー、担当チーフアドバイザー、販路開拓コーディネーター、職員が中心となり、販路開拓コーディネート事業での支援をスタートさせた。支援内容と支援成果<販路開拓コーディネート事業>(平成26年8月〜平成27年2月) 本事業は、マーケティング企画のブラッシュアップの期間とテストマーケティングの実践の期間に支援メニューH23H24H25H26H27支援内容(支援テーマ等)専門家継続派遣事業新事業への変革・展開販路開拓コーディネート事業販路開拓(新市場開拓)05010015020001,0002,0003,0004,000H23/10H24/10H25/10H26/10H27/10売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円売上高と経常利益

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