平成27年度 ハンズオン支援事例集(専門家派遣制度)
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17蔵前産業株式会社 当社独自の繭形容器は、平成24年度の「グッドデザインぐんま」に選定された。現在、群馬県内の温泉旅館で「繭しるこ」、「繭くず湯(抹茶)」、「絹飴」の容器として使われている(写真)。中小機構との出会い 経営革新計画や新連携事業の認定、補助金の申請等について、これまで地元の群馬県産業支援機構から支援を受けている。平成25年2月に認定された地域産業資源活用事業計画の申請についても同機関の担当者の勧めによるものであった。 松下社長が脱下請けを掲げ、紙容器事業拡大を目指すなか、認定計画の確実な実行のため、効果的な販売方法をどのように確立すればいいのかという販売面が最大の課題となっていた。 群馬県産業支援機構ではこれまで販路開拓コーディネート事業の活用実績が多く、担当者は事業内容を熟知していたこともあり、当社の販路開拓の課題解決についても効果的との判断から関東本部に相談があった。プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定 今回の検証は、地域産業資源活用事業のテーマである「群馬県東毛地域の織物を活用した新しいパッケージの開発・販売」に沿った内容とし、二次試作に向けた情報収集の位置付けで取組むこととした。 支援製品は、「絞り布容器」である。ターゲットは和菓子、和装小物、慶事用商品、ノベルティなどの贈答用途を想定した。 従来の紙容器に比べた新規性は、①織物の素材を活かすことでパッケージとしてのクオリティを高めることができる、②立体表現に高級感、限定感等を付加して中身のこだわりを表現できるところにある。 これまで受注した紙容器は、食品会社や医療商社が中心の量産品であった。贈答用については、地元では少しずつ実績が出始めていたが、首都圏で贈答用パッケージの展開経験はなく、本格的な市場導入については未知数であった。 そのため「本格製品に向けた試作品づくりのための情報収集」を目的に、想定したターゲット分野の現状とニーズ確認、商品改良、提供価値の評価や受容性等の情報収集、導入に向けた課題の探索を支援の着地点(支援目標)として設定した。プロジェクト推進体制 紙容器事業の責任者であるExplo事業部長が販路開拓コーディネート事業の推進者となり、アプローチ先への訪問にあたることになった。ちなみに「Explo」とは「開拓する・開発する」という意味のexploitを略したものである。 推薦していただいた群馬県産業支援機構のバックアップも得、関東本部ではプロジェクトマネージャー(PM)、本件を管理する販路開拓チーフアドバイザー(販路CAD)、サポートする販路開拓コーディネーター(販路CO)の専門家と職員がチームを組んで支援にあたった。支援内容と支援成果<販路開拓コーディネート事業>(平成25年8月〜平成26年3月) 販路開拓コーディネート事業での支援は次の3段階で進めた。⑴マーケティング企画のブラッシュアップ 支援の第1段階では、Explo事業部長と販路CADがブラッシュアップシート(*注1)を使って、マーケティング企画を立案した。(*注1)製品やサービスの顧客価値をいかに高めるかを順序立てて考えることで、効果的な販路開拓を実現するための支援ツール まずは、「地域産業資源活用支援事業計画」の申請書・計画書を検証したうえで、商品の新規性・技術の独自性・地域性を生かせるようなターゲットの設定にとりかかった。絞り布容器のいろいろな使用シーンを想定し、面談やメールで繰り返しターゲットに対する提供価値は何かについてディスカッションを行った。検討は多方面にわたり、ブラッシュアップシートの完成まで約3か月をかけた。繭くず湯(抹茶)の紙うつわ絞り布容器の例支援メニューH22H23H24H25H26支援内容(支援テーマ等)地域産業資源活用事業絞り布容器の開発・販売販路開拓コーディネート事業二次試作に向けた情報収集0481216200100200300400500H22/12H23/12H24/12H25/12H26/12売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円売上高と経常利益

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