ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 96 - た。それでも、その歩留まりは非常に良いと言えます。」 つまり、面談により候補者を絞り込んでいく、ふるい落としていくのではなく、最初に面接で見極めをつけた候補者を取り込んでいくという方針が採られているわけである。 それにしても、何度も面談を繰り返すというのは、学生にとっては高い壁であり、酷なプロセスにも思える。しかし同社は「採用担当者と接して好感が持てた」企業の第一位に選ばれている。そこにはどんなホスピタリティがあるのだろうか。 「本人がもともと持ち合わせた人間的要素を測るために、面接・面談ではこれまでにどんなことに熱中してきたのかを聞きます。見いだした人間的要素を形成してきた過去の経験を1つ1つ聞いていきます。一人一人が持つ人間的要素を見出すことが出来ると、「自分らしい生き方」に繋がっていきます。それを発揮する場所が当社である、という想いに至るので、就職活動で作る志望動機という表面的な言葉ではなく、想いが固まってゆきます。そのため、内定を出した人たちはほぼ90%入社するという状態までもってくることができるのです。 つまり、採用の選考の段階からかなりストーリーを組んで、採用をしているのですね、ある意味システマティックに、説明会ではここまで、面接ではここまでひき込ませようとか、次にこの先輩に会わせるのだったら、ここまで動機づけを完了させていこうとか、計画を持ってやっています。入社前の内定者研修、4月に迎えた新人研修に至るまで、全てにシナリオがあるのです。」 一人一人の候補者の強み弱みに着目して、どう伝えれば同社の理念がよりよく伝わるのかを考え抜いている・・・・多数の応募にもかかわらず、一律なマス的対応をするのではなく、個人の特性に合わせた選考を行っていると言うことだ。おそらく、同社を訪れた学生にとっては、自分のことをしっかり分かってもらえたという手応えを感じるのであろうし、聞く話のひとつひとつがとてもよく響くものとなっているのであろう。同社は普段から、経営理念や、それを語る言葉をとても大切にしているのだという。 「言葉はやはり大事にしていまして、ノバレーゼは「Rock your life」という経営理念を掲げています。あなたの人生なり、魂を揺さぶるなど、いろんな訳語はあるかと思いますけど、そのような意味です。 社員は、理念が書かれたカードを持ち歩いています。社内にワーディングチームもあります。社員が増えてきたということと、仕事も多岐にわたるようになっていますから、その根本を何なのかということを言葉でちゃんと持っていないと、バラバラの方向に向かってしまう。やはり一枚岩で会社は動かなければいけないので、月1回のミーティングのときにはみんなで唱和するとか、表向きには華やかな商売をさせていただいていますけれど、内部ではそういう地道なことも結構やっています。」

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