ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 89 - のだという。 後輩ベンチャーへのアドバイス、国への要望 最後に、これからヴィレッジ・ヴァンガードの足跡をたどることになる若いベンチャー企業に対するアドバイスを伺った。 「お金ではないところに魅力を持たせないと、人は定着しませんし、成長していかないという風に非常に思っています・・・「権限」というものが大きな心理的報酬になると思うのです。そうできない会社もたくさんあるとは思いますけれども、やはり権限をある程度おろしてあげて、自分たちで考えさせ、問題を解かせる。問題の解き方を教えて、それを単純に解いていくという話ではなくて、問題の解き方を自分で考えるというやり方をしていくと、職場がどんどん魅力的になっていくと思います。」 また、国の施策に対するご要望もうかがったところ、次のようなコメントを頂戴した。 「国と言うよりマスコミが悪かったのかもしれないですけれども、ライブドア・ショックの時に堀江貴文氏を叩いてしまった。ベンチャー企業の社長イコール「悪い人」だということになってしまったと思うのですよ。そうすると、新しい人が出てこない・・・国全体が新人を歓迎するという風になっていかないと・・・ベンチャー企業の社長になりたいという夢を持たせないと、難しいのではないかと思うのですけれどね。ベンチャー企業の社長には立派な人がたくさんいる、格好が良い人もいるという風にしないと、難しいのではないでしょうか。「ベンチャーの社長はお金、お金といって格好が悪い」という文化になってしまっていますからね。」 インタビュー後記 ユニークで個性的な品揃えで、地域のサブカルチャー流行発信源になっているヴィレッジ・ヴァンガードの秘密が垣間見えるような、楽しいお話を伺うことができた。 求人広告も会社説明会も行っていないのに、結果として第二新卒者層という、比較的採用競争の少ない労働市場から人が集ってくる。これを雇って、平均4年かけて、任せて育てながらじっくりと選抜する。その背景には、確固たる経営哲学と優れた業績がある。業態が違えばヴィレッジ・ヴァンガードと同じような策は取りにくい場合もあるだろうが、その基本的な考え方からは、多くのベンチャー企業がそれぞれの教訓を得ることが出来たのではないかと思う。 なおお話は代表取締役社長の白川篤典氏に伺った。「自分の名前は余り目立たないように」とのご指示をいただいていたので、あえて文中に必要最低限しかお名前を記載しなかった。

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