ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 65 - では、その「就活セミナー」への集客は、そもそもどのようにしたのだろうか。 「いわゆる就活サイトの「一斉メール配信」という機能を利用して、メールで広告を出しました。メールマーケティングがたまたまできる人材が社内にいて、彼の文章力が非常によかった。反応率がよくて、最初の年にいきなり合計で3千人応募があったのです。最初のメールを配信した翌日には、千人からの応募があった。その後、就活セミナーを書籍化した「就活の王道」(総合法令出版)の出版もあり、翌年には9千人が集まりました。 あとは口コミがすごく多くて、最初の頃は横の口コミしかなかったのが、年を重ねていくと、縦の口コミができてきて、まずあそこに行ってから就活を始めたほうがいいよと言ってくれる方が多いのです。僕らがやはり中途採用を辞めたひとつのポイントは、中途は口コミが発生しないんです。新卒はみんな不安だから、情報共有をしている。そうすると、そのグループのだれか、1人が言っていれば、当社のことは知れ渡っていることになる。口コミが縦も横もあるというのは、これは中途にない大きなポイントなので、じゃあ新卒に特化したほうが効率的なのだと考えています。」 「平成建設」でも「大工」という古い仕事に新しい意味を与えて、そのことを訴えるために、講演や出版、テレビ出演を重ねている。他方で「アプレッソ」のように、社長ブログで技術と日常風景の鼎談を日夜繰り広げている会社もある。 ベンチャー企業の採用ブランド構築を支援のF-Questの笠木社長は、 「ベンチャー企業には他社との明らかな差別化要因などないことが多い。サービス内容であれ、魅力的な経営者や社員であれ、なにか少しでも強みがあれば、そこに光を当てて差別化PRをしていくことが肝心だ。それは結局ブランド向上の問題である。 ITベンチャー企業の中にも、「当社には特徴がない」「当社のような会社は星の数ほどある」などと尻込みをする向きもある。しかし、光を当てる場所を見つけてブランドを作っていくことが肝心である。そしてベンチャー企業では多くの場合、魅力ある「人」そのものがブランドとなる。」 とコメントしている。 また、クロスロードの辻口社長は、自動車の「フェラーリ」を例に挙げ、大勢では乗れない・荷物が載らない・燃費が悪いなど、スペック的には欠点がたくさんあるのに、「フェラーリ」というブランドは尊敬され、「フェラーリらしさ」広く愛されているとし、企業についても必ずそれぞれの「らしさ」があって、そこが愛されるのだと語っている。また、採用広報については、「どんな会社か」ということよりも、「どんな人がいるのか」がよく

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