ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 60 - また、ケンコーコムの後藤社長の次のようなコメントは(「検索」という文脈ではないのだが)、ここで述べるアイデアに示唆的であった。 「ここ1、2年ぐらいは特にダイバーシティを意識しようとしていて、それは外国人など、いろいろと価値観の違う人、バックグラウンドの違う人をできるだけ積極的に採ろうということです・・・仮にそういう人を引っ張り上げないで、現場のほうで普通に採用の流れに乗せたら、普通外国人というだけで書類選考のところでほとんど落ちてしまうはずですけども、うちはいろいろとちょっと変わった部分があれば、できるだけ積極的に採っていきたいのだよというふうにメッセージも出しています・・・やはり変化に強い組織にしようとすると、いろんな価値観、バックグラウンドを持っている人が必要かなと思っています。」 さらに思えば、発展途上のベンチャー企業と、発展途上の新卒学生とが出会うときに、お互いにスペックで検索しあってみても仕方がないことも、また確かである。就活そのものが、できるだけ多様な場で出会い、言葉豊かに語り合うことが可能になるような媒体への移行を模索することは、かりにツイッターやフェイスブックの流行がいったんは終わったとしても、ことにベンチャー企業にとっては必然の流れなのではないかと考えられる。 3.2.3. ゲリラ的採用 中小企業に採用コンサルティングを提供しているワイキューブ社は昨年、自社採用のための専用サイト「採用進化論 カンブリア大爆発」を開設し、様々なユニークな条件での募集を試行した。たとえば「机がもっとも汚い人」を採用する(写真を送付してアピールする)、「お城に住んでいる人」を採用する、「日本に一箇所だけ存在する海中ポストから応募した人」を採用する、といったものである。「全く新しいビートたけしの物まね」が一番うまかった人を採用する、というお題に対して、熱演ビデオを提出し内定を獲得したのは京都大学出身者だったという。 また、ツイッターの広告のみで開催される「終わらない会社説明会」という催しでは、人気の参加型イベント「リアル脱出ゲーム」を模して、謎を解かないと説明会会場から脱出できないというゲーム的な仕掛けを施した。 同社では、求める能力を持つ人材は、どんな気質を持っているか、ということを考えた上で、個性の強い人材を一芸入社させることを狙いとした、という。また、このような説明会に参加した学生からは、「他社にない採用方法に共感した」「通常の面接や筆記試験には合点がいかない面があるので、何か別のことを試している企業に興味を持った」「この会社が、この活動の奥で、何を訴えようとしているのか、確かめてみたいと思った」などといったフィードバックがよせられているという。 調査研究によると、急進的な社会運動グループは、そのゲリラ的活動によって、社会の

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