ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 52 - 等)、処遇系(処遇、労働条件等)、立地系(都心にあるのか否か等)などにわけられる。新卒に比べて、ポイントとなる変数が多様なのが特長だ。」 さらにワイキューブの中川副社長は、 「創業期ベンチャーが人材確保に当たって考えていることは、「一緒に成長していきたい」ということだろう。しかし、経営者が直接口説いてくる人ならともかく、そこに一般公募で応募してくる(中途採用)人材にどんなモチベーションがあるのかと考えると、これは相当に難しい。ただ新卒であれば、自分の可能性や会社の可能性に賭けて来てくれる・・・だから中途採用で人が集まらない会社であればあるほど、新卒採用に取り組む価値がある。」 とコメントしている。中途採用者が求めるさまざまなニーズを完備することが難しいベンチャー企業にとっては、むしろ文化や理念を定め、一枚岩となって戦略的に成長していこうという可能性に賭けてくれる新卒採用の方が、そもそも現実的なフィットが良い、いう面もあるように感じた。 3.1.4. 自社の魅力を高めると言うこと 人材の確保にあたっては、これまで述べてきたように、自社なりの人材像をきちんと定義しておくと言うことが大切だが、そのこととクルマの両輪をなすのは、良い人材が入社したくなるように、自社の魅力を高めてゆく必要があるということである。そのためには総合的な経営改革が求められるのであるが、そのことは本調査研究の範疇を超える。とはいえ、今回ヒアリングした先では、やはりそれこそが本質であるとする、説得力のあるコメントが多数聞かれた。たとえばライブレボリューションの増永社長は、まずは経営理念を固め、理念をベースにして経営改革を推し進めていった。 「理念は、私ひとりで全部考えて、私ひとりで決めました。だから他の役員の意見は全く聞いていないし、採り入れてもいません。結局、どういうことが重要かというと、理念をまわりに合わせていくのではなくて、理念に合わせてもらうと。私はこれを「この指とまれ方式」といっています。この指とまれで集まった同じ志と価値観をもっている人たちでやるのだと。ですから、それで合わない人は役員であっても辞めてもらうという、そういうかたちです。その後、新卒採用に絞ってからは、『LR HEART』に書かれていることに共感する人というよりも、『LR HEART』に書かれているように生きてきた人を採用するようにしています。」 ヴィレッジ・ヴァンガードの白川社長に、後輩ベンチャーへのアドバイスという形で伺ったお話は次のようなことであった。 「報酬ではないところに魅力を持たせないと、人は定着しませんし、成長していかないと

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