ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 10 - 場に置かれているが、ことに求人情報データベースへのアクセスが、インターネット上のポータルサイト上で条件検索で行われることが基本動作となっている現状にあっては、自社が検索すらされない可能性をはらんだ、ゆゆしき事態である9。むろん大企業に比べ採用予算も相対的に少ないと想定されることから、採用広告出稿などの諸活動の実施もなかなか思うに任せない。 就労者の側にも、大企業でキャリアを積んでいくことを志向する価値観、一つの会社に長く勤めることを美徳とする価値観が、一般には根強いものと思われるため、新卒でベンチャーに就職するとか、大企業からベンチャーに転職するといった動向は多くは見られず、ベンチャー企業にとっての労働市場は未成熟でミスマッチに満ちている(図表 1-20、図表 1-21、図表 1-22)。 また、いわゆる「失敗に非寛容」で再チャレンジが容易ではないという日本社会の特長から、起業の失敗の経済的・社会的リスクは、高くつくと一般に認知されている。米バブソン大学が中心となって実施しているグローバル・アントレプレナーシップ・モニター10からも、諸外国に比べ日本では「起業」が賢明なキャリアオプションだと考えられていなかったり、企業へのイメージが悪いという調査結果が見られる。さらに「ライブドア・ショック」以降、ベンチャー企業だと言うだけでネガティブなイメージがつきまとうようになってしまったとの意見も多く耳にする(図表1-6、図表1-7、図表1-8)。 図表 1-6 起業家の社会への浸透 (過去2年以内に新たにビジネスを始めた人を個人的に知っていますか) 9 前掲、企業家倶楽部(2008年8月号) 10 財団法人ベンチャーエンタープライズセンター(2010年)「平成21年度創業・起業支援事業(起業家精神に関する調査)報告書」 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%2000200120022003200420052006200720082009アメリカフランスイタリアイギリスドイツ日本 (年)

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