ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 125 - 使いにくいという面もある。この世代にどう対応すべきか、企業は問われることになる。 ●ベンチャー企業の選考プロセス ・景気や社会情勢によって、採用のあり方は変わってくるが、買い手市場の今がすべての学生にとって不利な状況だとは言い切れない。 ・ベンチャー企業の選考プロセスは長くなりがちである。というのは、大企業とは違って、ベンチャー企業の場合には、学生側も、企業のことを見極めようとしており、中には途中で選考を辞退する人もいるからである。そこでベンチャーの場合、面談を何度も繰り返すなどして接触頻度を高めて、価値観や志望動機をよく見極めようとしている。同時に、人事面接だけではお互いに化粧を落とせないところ、営業などの若手の現場社員と面談した方が、お互いに本当のことを言いあうことができる。企業も学生も長所だけでなく短所や至らぬ点を確認しあっておくと、後の定着率もよくなる。 ・創業期ベンチャーが人材確保に当たって考えていることは、「一緒に成長していきたい」ということだろう。しかし、経営者が直接口説いてくる人ならともかく、そこに一般公募で応募してくる人材にどんなモチベーションがあるのかと考えると、これは相当に難しい。ただ新卒であれば、自分の可能性や会社の可能性に賭けて来てくれる。その際、普通に優秀な学生は大手に行くものであるから、ベンチャー経営者としては、多少バランスに欠いていても、一芸に秀でた人であれば採用していこうというキャパシティを持って欲しい。全部の項目で平均的に7点を取れるような人をほしがる向きがあるが、仮に3点の項目があっても、一つ10点の項目があるような人のほうが個性的でおもしろい。 ●国への要望 ・中小企業の新卒採用は、経営者の覚悟にかかっている。入社後1,2年間の人件費は赤字になるだろう。とはいえ、新卒ではなく即戦力をほしがる会社ばかりでは、世の中は成立しない。赤字を前提として若者を育成する覚悟をした中小企業が新卒採用を実施している。だから、新卒採用を行っている中小企業に対し、当初2年程度の人件費を助成してはどうかと思う。これで雇用はずいぶん変わっていくと思う。

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