ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 110 - 「住宅街の民家にオフィスを構えていた創業期にも、人脈や紹介で2004年の夏ごろまでに15人ぐらいの陣容になっていました。だけど、このままではさすがにもう人も集まらないし、ずっとこんなところでやっているのは嫌だと思って、一念発起して2004年10月に、浜松町駅前の新築ビルの17階に移転したのです。 実はこの時には、もうあと家賃4カ月分程度の現金しか銀行に残っていませんでした。先に移転して、それからどうするかを考えるという賭けに出たのです。 結果としては、12月に増資に成功したので、その資金を元手にさらに中途採用を進めました。翌2005年の3月末までには25~30人を新規で採用。契約社員も含めて、一気に50人以上の組織になったのです。 当時、自分自身は人を見る目があると思っていました。ところが採用して1週間、1カ月たつと、人が豹変するというか・・・なんか思っていたヒトと全然違うよねということが頻発したのです。社内でなぜこんなことが起こるのだというようなことや、こんな人たちと仕事をやっていて意味があるのかなということが続きました。突き詰めて考えていった結果、価値観が合わないのだなと理解したのです。 そしてそもそも人間とはどうあるべきかということを、価値観としてまとめる必要があると考え、たまたまそのときに出会ったリッツ・カールトン・ホテルのクレドに学んで、2005年4月に当社版のクレドである『LR HEART』35を作成しました。」 ここからの増永社長の社内改革が急を告げていく。 「リッツ・カールトンを訪ねてクレドを学んだのは2005年の2月。『LR HEART』はそこから1カ月半ぐらいでつくり、4月1日に施行しました。この日が当社のターニング・ポイントで、私の経営改革のスタートでしたね。『LR HEART』を会社の価値観として徹底していくと、その価値観にそぐわない人がどんどん辞めていき、2005年の採用人数が最終的に30人のところ、同年に辞めた人数も30人という、全部中途ですけど、そういう状況でした。 ただ、人の入れ替わりが激しかったにもかかわらず、売上は下がらなかったというのが不思議でした。ちょうど同じ2005年4月1日に、新規事業としてモバイル広告代理店業を始め、その売上が旧来のビジネスの倍以上になったのです。この結果も含め、年間を通して思ったのは、会社にとってマイナスの人がいないほうがいいと。マイナスの人というのはプラスの人の効果を打ち消すといった、マイナス効果がすごくあって、会社の成長のストッパーになる、だから単に人がいればいいのではないと。悪い人がいる 35 http://www.live-revolution.co.jp/lr_recruit/lrheart/ (11年1月26日確認)

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