ベンチャー企業の人材確保に関する調査
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- 104 - 供だけではなく、リスク管理にもなりうると言うことなのかもしれない。 「だって、当社に受かる子はみな大手にも受かるわけですから、みんな大手と比較します。大手と比較して、親兄弟や、先輩や、大学の先生や教授たちとも相談しますよね。そうすると相談されたほうは常識的に、大手のほうが安全だというでしょう。それを振り切ってこっちに来させるには、何か魅力がなければ。 その魅力をアピールするのが人事や経営者の務めですよ。経営者は、営業は無論のこと、人に、世間に、夢を語れなければ、目標を語れなければならないのですよ。 技術系ベンチャーの経営者で、おしゃべりが苦手な人も結構あるでしょうけれど、そういう人は、「仕事」で語っているはずですよ、うまくしゃべれなくても。そういう情報はなんとなく大学にも伝わりますから、学生はちゃんと来ますよ。生徒たちがいきますよ、バイオをやる、何をやるといったって、みんなが大企業に行くわけではない。みんなわかっていますよ。」 人材確保論 採用に際して秋元社長は、優秀な人材ばかり採用できるはずもなく、「カルチャーの問題」「バランスの問題」が重要なのだと繰り返された。まず、「カルチャーの問題」というのはどのような意味であろうか。 「ベンチャー企業が即戦力を欲しいというのは当たり前の話で、できる人間をそのまま使いましょうと言っているのだから、虫がいい話なのですよ(笑)。企業は人を育てる場所であるというこということをまず前提に考えていかなければいけない。そこがずれていることが多い。 即戦力採用だけをやっていたら、カルチャーが育たない。それまでの経歴の中でそれぞれ癖がついていますから。例えば、優秀なキャリアを10人あちこちから採用してみてください。企業カルチャーがガタガタになるはずですよ。要するに、採用の趣旨が曖昧なんですね。 即戦力採用も最初はやむを得ないですよ、創業期の、5年から10年は。でもそんなのを延々続けている会社は、新卒者から見て魅力がない企業か、人を育てる気がないかでしょうね。 新卒採用ができる会社のバロメータというのは、その会社に魅力があるか、ないかなのですよ。魅力を作り出さないと優秀な学生は集まりません。優秀な学生というのは、組織にきて、何をやりたいかがきちんとわかっている人。組織が何かをしてくれないとできないような人だったら、いらないですよ。ましてやベンチャーなんか絶対に無理で

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