基礎からわかる海外リスクマネジメントガイドブック
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5 I 海外リスクマネジメントの取組みを知る 1.海外進出計画段階のリスクマネジメント (1)海外進出の目的を明確にする 海外進出を計画する段階で最も重要なことは、進出目的を明確にし、その必要性を確認することです。新規市場の開拓、労働コストの削減、新規事業の立ち上げなど、海外進出のきっかけは企業によってさまざまです。大切なことは、進出目的を自社の事業戦略の中でどのように位置付けるかということです。また、海外事業が軌道に乗るまでは、日本本社から投資を行うことになります。日本本社が十分に資金を確保できることも重要です。自社の強みを検討し、長期的な視野で海外進出の目的と必要性を検討しましょう。 C heck 海外進出の目的、必要性を以下のポイントからチェックしましょう! なぜ、いま海外進出しなければいけないのかを明確にしている。 国内への投資と海外への投資を比較検討している。 海外進出するための体制(人材、資金繰り)を整備している。 海外進出について、社内の合意が得られている。 自社の強み・弱みを踏まえ、海外拠点設立のメリットを十分に分析している。 海外進出の目的を明確にしたら、国内での情報収集、海外現地調査を実施し、進出計画を作成しましょう。海外では日本とは異なるさまざまなリスクに直面する可能性があるため、進出計画段階からのリスクマネジメントが安定的な事業継続につながります。 (2)進出先のリスクを知る 海外進出に際しては、事業可能性調査(Feasibility Study)を実施し、実現可能性についてさまざまな観点から検討・調査を行います。その中でも、進出先のリスク調査は重要な取組みの一つです。海外進出前には、少なくとも次のページに記載の項目については調査をしておきましょう。 <海外進出前の検討イメージ> 現状把握 ・経営ビジョン確認 ・企業ミッション確認 ・経営課題の認識 等 国内予備調査 現地調査 事後調査 ・海外事業計画素案策定 ・リスク調査 ・問題・課題抽出 等 ・妥当性検証 ・リスク調査 等 ・海外戦略修正 ・海外事業計画修正 等 事業化可能性調査 (Feasibility Study) ※海外進出前の検討・調査の全体像については、中小企業基盤整備機構「海外展開のF/Sハンドブック」にまとめておりますのでご活用ください。 http://www.smrj.go.jp/keiei/kokurepo/fs/

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