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第70回「自社優位の知財戦略を考える」

  • 11月の執筆者は、チーフアドバイザー(知財)桑原良弘です。

     「自社優位の知財戦略を考える」

    製造業のグローバルな展開が一層進む中、各社が自社の得意技術・知的財産の認識を深めていくこと、自ら市場動向を注視することは技術開発・商品開発において重要なポイントです。

     

    モノづくりだけでなくコトを考えることで市場ニーズを的確にとらえ、新しい領域を切り開く要素を分析し、ビジネスプランを構築する多様な想像力が必要とされています。そこで、企業が保有する知的財産権や、他社や大学が持つ知的財産権等を調査・分析し、自社の持つリソースを組み合わせて独自のビジネスプランを構築することが企業をより強くし、リスクの低減に役立ちます。

     

    企業の資本はお金だけではない、商品を生み出す技術とノウハウの蓄積である知的資産にも当然あります。中小企業だからこそ商標や特許なども含め知的資産の分析から戦略的な活用へ、自社の事業戦略に活かすことで自社の可能性を高め、自社が優位に事業を進めるためには知的財産マネジメントを積極的に進めることが重要です。しかしながらわかりにくい。筆者は中国経済産業局と広島県発明協会とともに、知財マネジメントを具体的な事例をもってその検討手法や考え方を学びあう機会として研修会を先日より実施しております。中小製造業を対象に自社における知的財産マネジメントのポイントを捉え、その勘所を社内に展開できるスキルを習得をしてもらうのです。

     

    中小企業において特許等知的財産の分析から戦略的な活用を行うには、具体的な事例をもってその検討手法や考え、グループ討議を通して参加者の意見やケーススタディーにより理解を深めるようにしております。実際の企業の課題への理解を深め、問題が生じたときの対応力を高めることを狙いとしています。研修終了時にはその内容を報告書にまとめ、参加者が自社において知的財産マネジメントのポイントを捉え、自社の事業戦略に、即、活かすことで、知財マネジメントの勘所を社内に展開し経営者に提示することができるようにしており、研修会での検討テーマが強い知的財産構築と次の新事業開発へ発展するコトを期待しています。

     

    研修とはいえその実施内容はわざわざ業務時間を使ってくる方々のために、すぐ使えるものでなくてはならない。また知的財産にかかる検討は様々な知恵の結集が必要と考えられ、チームでの情報共有が望ましい。そこで、募集時点から企業の研究開発や知的財産管理部門のチームでの参加を求め、その募集に応じて各社2〜4名での参加を頂いています。このようにして自社優位の開発に通じる知財マネジメントスキルを習得し、研修終了時点で知的財産を基にする自社の事業の方向性をまとめることができるのです。

     

    12月まで数回にわたり研修により、具体的なワークを通して、特許調査・分析・計画立案を行い、成果物として自社のコア領域分析をまとめることで、自社の企業力を認識しこれからの事業戦略、知的財産戦略、研究開発戦略の方向性を明確にしていく知的財産マネジメントが企業に浸透させたいと考えております。どのような成果が出るか、次のメルマガで報告したいと思います。自社優位が優位に立つために、知的財産マネジメントが役立つ。

     

    ビジネスは知財と共に。

     

    チーフアドバイザー(知財)桑原 良弘

     

    ※このコラムは2014年11月5日に配信されたメルマガ「広島校だより Vol.098」に掲載されたコラムです。メルマガ「広島校だより」を配信希望の方は、広島校だよりからお申込みください。