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第40回「人、モノ、金、情報・・・そして知財」

5月の執筆者は、 チーフアドバイザー(知財)桑原 良弘です。

「人、モノ、金、情報・・・そして知財」

 「人、モノ、金」 企業に必要な要素としてよくよく言われるキーワードです。この要素に“情報”が加えられて言われるようになりました。他社と違う強力なビジネスを創出するために重要な要素。この情報力が強力であればビジネスは更に強硬に進化するものです。

 

今や情報は、インターネットなどにより取ろうと思えば以前とは比較にならないほど早く、それも手元で得ることができます。これらの情報は公表されているので誰でも手に入れられます。ということは、価値としてはそれほど高いものとはいえない。新事業の創出には直接役に立つとはいえないでしょう。異業種の情報、ニーズの情報、気づかないシーズの情報、このような情報はけっこう取りにくい、むしろその情報をどう読み取るか。ポイントはここにある。

 

得にくい情報はやはり人から伝わる。それも第三者の「外部の人」です。「人・モノ・金・外部の人」といっても良いかもしれません。外部の人の情報は社内のしがらみにとらわれず、社内的な利害に関係のない情報であり、自らは知りえない情報媒体といえるでしょう。特に異業種の情報ならなおさらいえます。

 

私どもは当然外部の人、それも中立的第三者としてさまざまな業種・機関を訪問しています。さまざまな製造業からサービス業、建設業、情報産業…。異業種のニーズ・シーズを伺う機会が多く、その情報を他の企業に対してビジネスとして役に立つ提案を付加し情報提供するようにしています(もちろん秘密とされた情報は出しませんし、出せませんが…)。情報提供することで、新しい連携が生まれそこからニュービジネスに発展させたい。新しいビジネスを進めるために重要な情報を受渡すにはなにが必要か。

 

それが「知的財産権」といえます。情報を受け渡すにあたってその情報がビジネス上でどのような力を発揮するのか。その価値と能力を示すものが知的財産権です。技術移転においては特許がその中心となりますが、ビジネス移転・連携においては意匠や商標、著作といった権利が重要なツールとなります。

 

しかしながら、以前よりは関心が高まっておりますが、まだまだ知的財産権に対する認識は薄い、未だに知的財産権に気付かない、あるいは不十分といわざるを得ない企業が多いのが現状です。権利があるからこそ実施権を設定し、ロイヤリティーなどの契約を明確に規定しビジネス展開ができる。そして安心して企業や大学などが手を組めるのです。特許等が設定しにくい技術移転や戦略として権利化せずに営業秘密として扱うことももちろんありますが、契約に際してその技術や契約範囲を示しにくいうえ、慎重かつ周到な検討が必要となります。

 

新しいアイデア、技術、サービスを導入し、他社との連携や提携によって短い開発期間で新規事業を展開していくことは、これからのビジネスを発展させるためにますます重要となります。この時、リスクを低減させスムーズな新事業展開のために、知的財産権をしっかり確保し、権利によって事業の保護・提携・展開を進めることが肝要です。

 

人・もの・金・(外部の人の)情報、そして新たなキーワードとして“知財”を加えたい。

 

ビジネスは知財と共に。

 

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以上

 

チーフアドバイザー(知財)桑原 良弘 

 

 

 ※このコラムは2012年5月9日に配信されたメルマガ「広島校だより Vol.068」に掲載されたコラムです。メルマガ「広島校だより」を配信希望の方は、広島校だよりからお申込みください。